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2014年 10月 26日 みんな!なんで歯ブラシのヘッドがいつまでも小さくならないか知ってる?
こんにちは担任助手の根岸優太です!
今日は大学の講義紹介しちゃいます!僕が今勉強していることをちょっとだけ話させてください!
私は経営学という学問を勉強しています!世界中の企業のありとあらゆる成功例・失敗例を研究して、企業や組織がどうすれば成長できるか、どうすればビジネスというゲームの勝者となれるのか、その定石を導き出す学問です。
そんな経営学の要素のひとつである経営戦略論の授業で、面白い事を知ったので記事にしてみます。
歯ブラシ!
みなさん使いますよね?
この歯ブラシ、もっとヘッドが小さいほうが奥まで磨きやすいように思いませんか?
実際、歯医者さんで使う電動歯ブラシはヘッドがこんなちっちゃい!
これは極端な例ですが、ヘッドが大きい歯ブラシより小さめの歯ブラシのほうが使い勝手はいいはず
では、なんで広まらないのか?需要はありそうなのに!
みなさん、なんでだと思います?
そこには企業の経営戦略が密接に絡んでいるのです。
ここで1つヒントとなるのは、小さいヘッドの歯ブラシがこの世に存在しないというわけではないということ。あくまでも少数派なのです。
実際、小さいヘッドであることを売り文句にバカ売れしたヒット商品もあります。ジョンソン&ジョンソン社の「リーチ歯ブラシ」です。CMなんかで聞いた事があるのではないでしょうか。
このジョンソン&ジョンソンのヘッドの小さい歯ブラシ、他社には真似できないある”しがらみ”があったのです。
それは別に法律やら特許やらといった難しい話ではありません。
ジョンソン&ジョンソンと違い、競合であるライオンやサンスターは”歯磨き粉”も製造していたのです!
”歯磨き粉”と”歯ブラシのサイズ” どう関係があるのか…
そうです!!!!
歯ブラシを小さくしてしまうと、そのぶん歯磨き粉の乗る量も減ってしまい、結果として歯磨き粉の売り上げが減ってしまういう”しがらみ”があったのです!!!
ヘッドの小さい歯ブラシが主流になったら歯磨き粉が売れなくて困るわけです。
そんなトップブランドの”しがらみ”を巧みに利用し、ジョンソン&ジョンソンの「リーチ歯ブラシ」は大きくシェアを伸ばしました。見事な経営戦略です。
このように、皆さんが当たり前のように使っている様々な製品は、人々の知恵と試行錯誤の結晶なのです。
新しいことをやるだけでは、自分より強い相手に真似されたらそこまでです。とても太刀打ちできません。
そこで、いかに相手が真似できないことをやるか。これが重要なのです。そのために相手の”しがらみ”を利用したというわけです。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」とはよく言ったものです。
受験生の皆さんにとって敵を知ることとはすなわち「過去問を研究する」ことでしょう
健闘を祈ります。